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振袖

「振袖はいくつまで?」と迷う未婚女性へ。大切にして欲しい“着たい”という気持ち。

「振袖はいくつまで?」と迷う未婚女性へ。大切にして欲しい“着たい”という気持ち。

振袖は、成人式だけでなく結婚式のお呼ばれや、祝賀会、記念式典など、特別な晴れの場にふさわしい衣装。ですが「成人式=20歳」のイメージが強いせいか、年齢を重ねるにつれ着用を躊躇される方もいらっしゃるようです。そこでここでは、振袖を着るにあたっての年齢の捉え方、着用シーンの考え方についてご紹介したいと思います。

この記事で分かること

  • 振袖に年齢制限はない。和装の正式ルールでは「未婚女性の正礼装」
  • 振袖を着る時の判断基準は「年齢」ではなく「TPO」と「立場」
  • 結婚式などの具体的な着用シーンで、どんな選択肢があるか
  • 芸能人も実践している「年齢にとらわれない振袖の楽しみ方」
  • 大人だからこそ似合う振袖の「選び方」と「着こなしのポイント」
  • 「もう年齢的に無理かも…」という心の迷いを解消するヒント

晩婚化が進む現代だからこそ、もっと自由に振袖を楽しんでいいはず。「振袖を着たい」という気持ちがある方に、ぜひ読んでいただきたい記事です。

目次

もう、振袖を着たら変かな…?未婚女性の心の葛藤。

成人式の時にはウキウキした気持ちで着た振袖。それが年齢を重ねるにつれ、「私が着てもいいのかな…」とモヤモヤした気持ちを抱えている未婚女性は多いのではないでしょうか。

年齢に対する無言のプレッシャー

例えば、友人の結婚式に呼ばれた時。20代であれば迷わず振袖を着るところ、今の年齢だと考えてしまう…。そこにあるのは「もう若くないし…」「この歳で振袖は似合わないかも…」という心の葛藤。さらに、まわりの人やSNSなどで、30代・40代の未婚女性が振袖を着用することに否定的な意見を見聞きすると、余計に心に引っかかり、どうしても年齢を意識してしまうものです。

周囲の目・場の空気が気になる

また、目立ちすぎたらどうしよう…。会場で浮いたらどうしよう…。そんなふうに、周囲の人の目やその場の空気が気になることもあるでしょう。ですが、これは大人としての配慮があるからこそ生まれる心配。言い換えるなら、まわりを見て対処できる気配りと思いやりの心を持っているということです。つまり、思慮深い大人の女性ということなので、振袖を着るとしても、TPOと立場をわきまえられる人ということではないでしょうか。

そもそも、振袖に「年齢制限」はありません。

「振袖=若い女性」というイメージがあることは否めませんが、これは固定観念でしかありません。結論から先に言うと、振袖を着るのに年齢制限はないのです。

「振袖=未婚女性の正礼装」が正式な和装のルール

振袖は、着物の中でもっとも格式の高い「正礼装(第一礼装)」にあたります。格式の高さでいうと、結婚式で新郎新婦の母親が着用する黒留袖も正礼装です。ですが、振袖は「未婚女性」の正礼装、黒留袖は「既婚女性」の正礼装という点が大きく異なります。ただし、このどちらも年齢による着用制限はありません。つまりルール上、「いくつまで」という線引きはないのです。

晩婚化が進む現代、未婚女性の年齢層は幅広い

現代では晩婚化が進み、30代・40代で未婚という女性も多くいらっしゃいます。成人式のような“定番のタイミング”を過ぎた後でも、人生の節目や晴れの場で、もう一度、あるいは初めて、「振袖を着てみたい」と思うことは、おかしなことではありません。時代背景が変わっているのですから、振袖に対する固定観念を捨て、考え方もアップデートしていって良いのではないでしょうか。

振袖を着ていいかどうかは「TPO」と「立場」で判断

和装のルール上、未婚女性が振袖を着るのに年齢は関係ありません。ですが、どんな場面でも振袖で良いかと問われると、答えはNOです。ここで重要になるのは「年齢」よりも、着用する際の「TPO(時・場所・場合)」と「自分の立場」。結婚式のお呼ばれや、式典への出席など、招かれる側である場合は特に、自分本位で着たいもの着るという訳にはいきません。この点をよく考えて、振袖を選ぶか、別の衣装を選ぶかを判断することが大切です。

30代、40代の未婚女性にふさわしい振袖例01

30代、40代の未婚女性にふさわしい振袖例

30代・40代の未婚女性が、妹の結婚式に出席する場合

表組み_30代・40代の未婚女性が、妹の結婚式に出席する際にふさわしい着物

新婦の姉は、家族としてゲストをお迎えする立場なので、衣装は格式の高い正礼装が適しています。そのため、未婚であれば振袖を選ぶのは正しいことです。ただし、姉という立場を考慮すると、色留袖という選択肢も考えられます。色留袖は、既婚・未婚を問わず着られる着物で、五つ紋が入っていれば正礼装となります。また、裾の部分だけに柄があるので、全体に柄がある振袖に比べると、控えめで落ち着いた印象になります。つまり、色留袖を着ることで、格式の高さは保ちつつ、主役である新婦を引き立て、なおかつ姉としての落ち着きを感じさせる装いになるのです。とは言え、振袖にもシックで落ち着いた雰囲気のものがあるので、決して諦める必要はなく、選択肢が広がって、選ぶ楽しみが増えると捉えてみてください。

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30代・40代の未婚女性が、親しい友人の結婚式に出席する場合

表組み_30代・40代の未婚女性が、親しい友人の結婚式に出席する際にふさわしい着物

未婚女性であれば、結婚式へのお呼ばれの衣装として振袖を選ぶことは正しい選択です。むしろ、正礼装である振袖を着用することで、新郎新婦に対する敬意を示すことができると言えるでしょう。また、日本の伝統美と品格を備えた振袖は、その場を美しく彩り、格調高い雰囲気を与えます。神社での神前式や和装婚、ハイエンドなホテルでの披露宴などには非常にマッチするでしょう。そういう意味でも、場にふさわしい衣装であり、新郎新婦やそのご家族、参列した人たち全てに祝福の意を表せる衣装です。なお、振袖以外であれば、既婚・未婚を問わず着用でき、準礼装〜略礼装にあたる訪問着も適しています。肩から胸、袖や裾にかけて柄が入っているので華やかさはありますが、落ち着いた色柄のものも多いので、大人っぽく上品に着こなすことができます。

なお、振袖を着ていいものか、どうしても判断に迷う…という場合、もし可能ならその式典やイベントを主催する人、そして他の出席者に意見を聞いてみるのもいいでしょう。考え方は人それぞれ違うものなので、それが事前に確認できていると誰もが良い心持ちで楽しむことができるでしょう。

30代、40代の未婚女性にふさわしい振袖例02

30代、40代の未婚女性にふさわしい振袖例

芸能人・有名人の“年齢に縛られない振袖姿

実は、芸能人や著名人の中には、30代・40代でも堂々と振袖を着こなしている方がたくさんいます。例えば、俳優の人であれば、映画の舞台挨拶や授賞式のような晴れの場に。タレントや芸人の人であれば、新年のイベントやTV番組などのおめでたい場面に。歌手やミュージシャンの人であれば、公式な行事や式典のような特別なステージに立つ際に。彼女たちは、“若さ”ではなく、“着物が持つ格式”や“晴れの日にふさわしい装い”という観点から、振袖を選んでいるようです。これらの姿に共通するのは、“年齢にとらわれず、場にふさわしい装いとして振袖を楽しんでいる”ということです。

振袖を「楽しんで着る」という視点も大切に

年齢に関する葛藤や、周囲の目が気になる気持ちがあっても、「本当はもう一度、振袖を着てみたい」そんな想いがあるのなら、その気持ちは大切にして欲しいと思います。振袖は、人生の節目のような特別な場面にしか着ることのできない衣装。自分らしさを表現し、人生をより楽しく、鮮やかに演出するにはうってつけのものです。

例えば、大切な記念日の撮影、家族の集まり、和装婚の参列など、シーンに応じて工夫をすれば、振袖を楽しめる場面はたくさんあります。また昨今では、「3度目の成人式」「還暦振袖」として、20歳の時の振袖を着てお祝いする、赤い振袖を着て還暦の記念写真を撮る、というムーブメントも見られます。大人だからこそ似合う色柄や、落ち着いた小物合わせなどを取り入れれば、年齢にふさわしい上品な着こなしも可能ですので、ぜひ積極的に楽しんでみてください。

丸昌 横浜店スタッフ直伝!30代、40代の未婚女性向け 列席用の振袖選びのポイント

「振袖を着る」ということを決めた後、次に悩ましいのは「振袖を選ぶ」というステップです。中でも結婚式へのお呼ばれの場合は、新郎新婦はもちろん、両家のご家族やご親族、その他の列席者といった具合に関係者が多く、催される会場や時間帯まで考慮すると、どんな振袖を選べばいいのか難しい問題と言えるでしょう。そこで、丸昌 横浜店の振袖担当スタッフに協力してもらい、30代、40代の未婚女性が結婚式で着用する振袖を選ぶ際のポイントを教えてもらいました。

列席衣装部 スタッフ I

花嫁の衣装とかぶらない色選びを

結婚式の主役は新郎新婦なので、洋装でも和装でも、女性の場合は新婦の衣装とかぶらないようにすることが大切です。振袖を選ぶ際は、白色と赤色は避けるのが無難と言えるでしょう。白色はウェディングドレスとかぶりやすく、赤色は色打掛や引き振袖とかぶりやすいからです。可能な場合は、事前に花嫁の衣装の色を確認しておくとより安心して色選びができます。

まわりに溶け込むような色柄がベター

柄のタイプで言うと、大きめのモチーフがドンと大胆に配置されているような振袖や、地色と柄のコントラストが強い配色で描かれた振袖は、あまりおすすめしません。どうしても柄が目立ってしまい、注目を集めやすいからです。また、色に関しては、目立たないように、暗めの地味な色を希望される方が多くいらっしゃいますが、もう少し選択肢を広げて考えても良いでしょう。おすすめは、淡いピンクや水色など、パステル調の優しい色合い。こういった色は、主張が控えめでまわりに溶け込みやすいため目立ちません。

合わせる小物は穏やかな配色に

振袖の着用には、帯、帯揚げ、帯締め、重ね衿などの小物が必要になります。これらの小物をきらびやかなデザイン、コントラストの強い配色で合わせると、華美な印象になりやすいので、主張が控えめな帯、淡い色の重ね衿など、穏やかな配色でまとめるのがおすすめです。

よくある質問

ここでは、30代や40代など、年齢を重ねた未婚女性が振袖を着ることに関する「よくある質問」について解説します。

Q1:20歳を超えていますが、振袖の記念写真を撮ってもいいですか?

何歳であっても、振袖を着て記念写真を撮ることは何も問題ありません。むしろ、自分にとって、家族や大切な人にとって、特別な節目や記念を、振袖という特別な装いで祝い、残すということは、とても素晴らしい方法だと言えるのではないしょうか。撮影の際には、落ち着いた色柄の振袖を選び、上質で洗練された小物を合わせれば、年齢にふさわしい美しさを引き立てることができるはずです。

Q2:既婚者で振袖を着るのはタブーですか?

一人ひとりの個性、多様な価値観が尊重される時代なので、自分らしさを表現する方法のひとつとして振袖を選ぶのは、本人の自由です。ただし、正式な和装のルールでは、振袖を着るのは未婚女性であることを、きちんと理解しておく必要があるでしょう。これまでの固定観念で物事を捉える人は少なくないはずですので、「既婚者なのになぜ?」「それは間違いだ」と批判されることもあると思われます。それをストレスに感じることなく対処でき、信念を持って楽しむことができるのであれば、問題ないのではないでしょうか。

Q3:年齢を重ねた未婚女性が振袖を着こなす際のポイントは?

年齢が上がるにつれ、シンプルで主張の少ない柄、淡く穏やかな色合いといった、より落ち着いた印象の振袖を選ぶことが推奨されます。そうすることで、年齢にふさわしい品格と美しさが表現できます。さらに、品質と意匠にこだわった帯や小物を合わせると、大人の余裕や自信を感じられる着こなしになるでしょう。また、結婚式のテーマや場所に応じて振袖の色柄を選ぶと、センスの良さも印象づけられます。

最後に

繰り返しになりますが、振袖は未婚女性の正礼装。年齢は関係ありません。「私にはもう無理では…」と思ってしまうのは、周囲の目や社会的な空気に縛られているからかもしれません。ですが、社会背景が変わり、価値観もライフスタイルも多様化している今、もっと自由に振袖を楽しんでみてはいかがでしょうか。

もちろん、TPOや自身の立場に配慮せず自分本位な楽しみ方をするのはNGですが、人生の節目を祝いたい、自分らしく装いたい。そんな想いがあるのなら、「振袖を着る」という選択肢を持ち続けていただきたいと思います。“今の自分だからこそ似合う振袖”を、ぜひ楽しんでください。

晴れ着の丸昌 横浜店では、品質にこだわった振袖を豊富に取り揃えております。成人式に限らず、結婚式のお呼ばれ、お見合いや結納式の衣装として、そして、銀婚式、子育てからの卒業、還暦といった人生の節目を迎えた際の記念の衣装としてのご利用ももちろん可能です。ショールームでは振袖担当のスタッフが、それぞれの用途に応じて、お客様に合ったコーディネートをご提案させていただきます。また、振袖を着用しての記念撮影にも対応しており、スタジオ撮影のみ(外出なし)であれば、衣装レンタル代は通常の30%でご利用いただけます。

丸昌 横浜店の「撮影プラン・料金」について

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※こちらに記載した価格やサービスは記事公開時での情報です。サービス内容は変更になる可能性があります。

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