1. トップ
  2. お宮参り
  3. 夏のお宮参り 赤ちゃんやママ、祖母など家族の服装と暑さ対策はどうする?

お宮参り

夏のお宮参り 赤ちゃんやママ、祖母など家族の服装と暑さ対策はどうする?

夏のお宮参り 赤ちゃんやママ、祖母など家族の服装と暑さ対策はどうする?

お宮参りは、地域の氏神様に赤ちゃんが無事に生まれたことを報告し、これからの健やかな成長を祈願する儀式です。一般的には、生まれてから約1カ月後に行うとされていますが、赤ちゃんによってはその時期が真夏の猛暑の最中になってしまうため、小さな身体への負担が心配されます。そこでここでは、夏にお宮参りを行う場合の赤ちゃんの服装の準備や暑さ対策について、何をすればよいか、何に注意すべきかをご紹介したいと思います。また、赤ちゃんのママやおばあちゃんなど、ご家族の服装についてもご説明します。ぜひ参考にして、ご家族にとって負担の少ないお宮参りをなさってください。

(※この記事は2021年12月10日に公開したものを加筆修正しました。)

目次

お宮参りをする赤ちゃんの基本の衣装はどんなもの?

お宮参りに同行する家族の基本の衣装はどんなもの?

夏のお宮参り衣装はどうすればいいの?

赤ちゃんのための暑さ対策はどうすればいい?注意点は?

家族のための寒さ対策はどうすればいい?注意点は?

お宮参りをする赤ちゃんの、基本の衣装はどんなもの?

お宮参りの際、赤ちゃんには白羽二重(=真っ白な絹の生地で作られた、柔らかく光沢のある着物)の内着を着せ、その上に祝い着を掛けます。この和装スタイルが正式な衣装とされていますが、内着は他に着る機会が少なく、高級な着物でもあるため、現在は代わりに白いカバーオールなどを着せ、祝い着を掛けるというのが主流です。

和装を選択する場合

祝い着は、赤ちゃんを抱っこした人の身体の前側から赤ちゃんを覆うように掛け、祝い着についている紐をその人の身体の後ろ側まで回して結びます。赤ちゃん本人が羽織って着るものではないため、選ぶ際にサイズを気にする必要はありません。なお、仕立て直しが必要にはなりますが、お宮参りで着た祝い着は、七五三の衣装として活用することも可能です。お子様の発育、体格にもよりますが、三歳や数え年で五歳(満四歳)であれば着られる場合が多いでしょう。

基本のお宮参り衣装

お宮参りの祝い着は慶事用の着物にあたるため、おめでたい柄、縁起の良い柄が描かれます。ですが、赤ちゃんの性別によって違いがあり、男の子は兜や軍配、鷹や龍などの勇壮で威厳のあるモチーフが、女の子は御所車や熨斗、毬や鈴などの華麗で気品のあるモチーフが多く描かれます。ここには、強くたくましい男の子に育って欲しい、やさしく美しい女の子に育って欲しい、という親心が込められています。

お宮参り衣装_男の子用の色柄
お宮参り衣装_女の子用の色柄

洋装を選択する場合

洋装の場合、これが正式というスタイルは特にありませんが、神様に感謝や願いを伝える場という点から考えると、普段着よりもフォーマル感のある衣装がふさわしいと言えるでしょう。一般的には、セレモニードレスまたはベビードレスと呼ばれる衣装を身に着けることが多いようです。これはキリスト教の洗礼式の際に赤ちゃんが身に着けるクリスニングガウンが由来となっており、「なにものにも染まらないように」という意味から白色が基本です。赤ちゃんが産院から退院する時のためにセレモニードレスを準備したというご家庭は、それを活用すると良いでしょう。

なお、和装・洋装を問わず、帽子やスタイを着用します。帽子は直射日光などの外的刺激から守るため、スタイはよだれや吐き戻しによる汚れを避けるためです。その他、祝い着にお守り袋やでんでん太鼓、扇子などをつける場合もあり、これらは地域によって特色があるようです。

お宮参り衣装_帽子とスタイ

▼関連記事

お宮参りに同行する家族の基本の衣装はどんなもの?

お宮参りにご家族が一緒に参拝される場合、服装は赤ちゃんに合わせて和装か洋装に統一するのが好ましいとされますが、ルールとして決まっているわけではありません。産後、身体の回復期にあるママや、ご高齢の祖父母様、まだ幼い兄姉のお子様にとって負担が少ない服装をお選びいただくのが良いでしょう。ですが、主役は赤ちゃんですので、主役よりも目立つ服装にならないよう気をつけましょう。また、神仏に感謝や祈りを伝える行事ですので、その神聖な場面に見合った服装が適切です。普段着やルームウェアなど、カジュアでルーズな印象を与える服装は避けるようにしましょう。

母親の衣装について

ご本人の体調や、赤ちゃんへの授乳、上の子のお世話など、それぞれに事情があると思いますので、無理のない範囲で構いませんが、赤ちゃんの初めての晴れの日にふさわしい、フォーマル感のある装いで臨みましょう。

和装を選択する場合

ママが着用する和装としては、訪問着、色無地、付け下げといった着物が一般的です。赤ちゃんの衣装と相性の良い色柄で、なおかつ、控えめで落ち着いた印象のものを選ぶと、赤ちゃんの祝い着が引き立ちます。赤ちゃんの着物の色と母親の重ね衿の色を合わせるなど、小物類でさりげなく統一感を持たせると、おしゃれなコーディネートに仕上がります。

洋装を選択する場合

洋装ならば、セレモニースーツやワンピースが良いでしょう。フォーマル感のある改まった雰囲気のものが好ましく、和装の場合と同様に、あまり目立ち過ぎない、落ち着いたデザインがおすすめです。夏のお参りは暑さ対策が必須ですが、神聖な寺社で肌の露出が多いスタイルはふさわしくないため、ミニ丈やオフショルダーなどのデザインはNGです。また、素足ではなくストッキングを着用しましょう。

祖母の衣装について

お宮参りの正式な作法では、赤ちゃんを抱っこするのは父方の祖母とされています。お孫さんの抱っこ係として張り切っているおばあちゃんもいらっしゃるかと思いますが、主役は赤ちゃん。お宮参りにふさわしい服装で臨んでください。

和装を選択する場合

着用する着物の選択肢としては、色留袖、訪問着、色無地、付け下げあたりが挙げられます。赤ちゃんを抱っこする父方の祖母が、正礼装(第一礼装)の黒留袖を着用するのが一般的な時代もありましたが、近年ではほぼ見ることがありません。ご家族の服装は、同じ品格になるよう揃えることが大切ですので、祖母様の着物もそのバランスに配慮してお選びください。母親の場合と同様、落ち着いた印象の色柄で、赤ちゃんの着物を引き立てるものがおすすめです。地域によっては、母方の祖母は父方の祖母よりも格下の着物を着る…というところもありますので、事前に確認しておくと安心です。

洋装を選択する場合

こちらもママの場合と同様に、フォーマルな雰囲気のあるセレモニースーツやワンピースがおすすめです。よく見られる色は、柔らかな印象になるベージュやライトグレー、正統派のイメージがあるネイビーやブラックなど。ですが、ネイビーやブラックは地味すぎると喪服のように見える場合があるため、小物やアクセサリーで晴れの日に見合った華やかさを演出しましょう。また、暑いとは言え、大胆な肌の露出は避けた方が良いので、肩や胸元、膝が隠れるデザインを選び、上品で落ち着きのある装いに仕上げましょう。

パパ・祖父の衣装について

パパも祖父も、服装の考え方はママ・祖母と同じです。晴れの場にふさわしいフォーマル感と、ご家族で格を揃えるという点を意識して選んでください。皆が正装の中、一人だけ普段着…といった状況は避けなければなりません。

和装を選択する場合

あまり見かけることのない、珍しいケースと言えますが、和装の場合は一つ紋、または三つ紋入りの羽織りと着物に袴をはくのが正しいスタイルです。

洋装を選択する場合

パパやおじいちゃんの場合、衣装は大半が洋装です。基本のスタイルは、ブラックスーツに白のワイシャツ、白のネクタイとなりますが、濃いネイビーやグレーなどのダークスーツでも構いません。

上のお子様(兄・姉)の衣装について

大人と同様、上の子も赤ちゃんの衣装に合わせて和装か洋装に統一するのが理想的ですが、臨機応変にご対応ください。年齢が幼い場合は、着慣れない和装が負担になることも考えられますので、洋装で全く問題ありません。

和装を選択する場合

七五三で着用した晴れ着がある場合、それを活用すると良いでしょう。ただし、夏の高温多湿な気候や、熱中症などの問題もあるので、無理は禁物です。

洋装を選択する場合

男の子の場合はスーツやジャケットスタイルが考えられますが、夏本番は猛暑日になる場合があるので、着用には注意が必要です。衿付きのシャツに蝶ネクタイ、センタープレス入りのパンツといった、きちんと感のあるスタイルなら問題ありません。女の子の場合は、上品なワンピースやブラウスとスカートの組み合わせといったおめかしスタイルが考えられます。通気性の良い素材を選ぶ、速乾性のある下着を着せるなど、暑さ対策にも留意しましょう。上の子と赤ちゃんの衣装の色味を合わせるなどすると、兄弟姉妹で統一感のあるコーディネートに仕上がります。

夏のお宮参り衣装はどうすればいいの?

生まれて間もない赤ちゃんは体温調節機能が未発達なため、外気温の上昇にともない、体温も上がりやすくなります。そのため夏の猛暑への適応は困難で、場合によっては熱中症を引き起こしてしまいます。お宮参りでは、神社の境内や神殿など、エアコンがなく高温で過ごしにくい場所もありますので、暑さには十分注意してあげましょう。

季節に合わせた着物の着分けも参考に

当然、衣装にも配慮が必要ですが、もともと着物は季節によって着分けるというルールがあります。最も暑さが厳しい盛夏(7月~8月)には薄物(うすもの)と呼ばれる着物を、盛夏の前後(6月と9月)には単衣(ひとえ)、秋・冬・春(10月~5月)にかけては袷(あわせ)と呼ばれる着物を着用します。ただし昨今は、春過ぎから夏日の日があったり、秋でも残暑が厳しかったりするため、あまり厳密にルールに縛られず、その時々の気温や体調に合わせて着分ければ問題ありません。お宮参りの際に暑さが気になる場合は、薄物の祝い着を着用すると良いでしょう。

薄物の着物は裏地をつけずに仕立ててあり、絽(ろ)や紗(しゃ)、麻といった夏向きの素材を使うのが特徴です。祝い着の場合は絽を使ったものが多く、緯糸数本おきに隙間を作りながら織り上げてあるので通気性が高く、見た目にも透け感があって涼しげです。

夏のお宮参り_絽の祝い着

夏のお宮参りには、吸湿性と保温性に優れた綿素材のなかでも、メッシュや天竺、ガーゼ素材といった通気性に優れ、汗を吸収しやすい肌着を着せ、カバーオールなども涼しい着心地のものを着用しましょう。そして、その上に絽の祝い着を掛けてあげると熱がこもりにくいでしょう。洋装の場合も、肌着やセレモニードレスは夏用のものをセレクトし、涼しく過ごせるようにしてあげましょう。

▼関連記事

赤ちゃんのための暑さ対策はどうすればいい?注意点は?

お宮参りに行く赤ちゃんは、生まれてまだ1カ月あまり。体温調節がうまくできないため、猛暑の屋外や冷房の効きすぎた屋内では体温を適応させるのが難しく、身体への負担がかかりがちです。お宮参りがきっかけで体調を崩したり、熱中症になるのを防ぐためにも、事前にしっかり対策を講じてあげましょう。

母親お宮参り

汗対策のために着替えを多めに準備

赤ちゃんはとっても汗っかき。これは、体温調節機能が未熟なうえ、汗腺の数は大人とほとんど変わらないからだそうです。たくさんかいた汗が冷房によって冷え、体温が奪われると体調不良につながる場合があるので、着替えを多めに準備しておき、汗をかいたら早めに服を取り換えてあげましょう。

状況に応じて服装をチェンジ

お宮参りに出かけて戻ってくるまでの間、屋外か屋内か、屋内でもエアコンが効いているかいないか、状況によって気温に差が生じます。赤ちゃんの体温調整がしやすいように、祝い着はご祈祷や記念撮影の時だけ掛ける、暑そうならばカバーオールの下の肌着を脱ぐ、というように、状況に応じて柔軟に服装を変えてあげられると安心です。着脱がしやすいように、服は前開きのものを選ぶと良いでしょう。

日傘やベビーカーで日差し対策を

夏の強烈な日差しは、赤ちゃんのデリケートな肌には刺激が強く、ダメージにつながります。また、暑さによる熱中症も心配です。屋外を移動する時などは、日傘やベビーカーのサンシェードで日差しを遮ってあげましょう。(神社によってはベビーカーの乗り入れが不可の場合があるので確認してください)

抱っこ紐、ベビーカーには冷却グッズを

赤ちゃんと一緒に移動する際、抱っこ紐は大変便利なのですが、身体が密着する分、抱っこする人も赤ちゃんも暑さは避けられません。ベビーカーは一見涼しそうですが、シート面が地面から近いため反射熱の影響を受けやすく、赤ちゃんにとっては過酷な温度となります。これらを利用する際は、保冷シートを挟んだり、ポータブル式の小型扇風機を活用するなどの暑さ対策をしてあげましょう。

水分補給をして脱水症状に気をつける

暑さに配慮し、日陰や屋内で過ごしていたとしても、気温が高い日は脱水症状に気をつける必要があります。お母さんは、授乳がしやすい服装を選ぶ、常温で飲める液体ミルクを準備するなど、赤ちゃんがすぐに水分補給をできるようにしておくと安心です。

家族のための暑さ対策はどうすればいい?注意点は?

夏のお宮参りにおいて、暑さ対策はご家族にとっても重要な課題です。年齢の低いお子様や高齢の祖父母様も十分に注意が必要ですが、産後間もないママも要注意。ただでさえホルモンバランスの乱れ、夜間の授乳による寝不足、慣れない育児のストレスなどから体調を崩しがちな時期なので、事前にできるだけの準備をしておきましょう。

日傘や帽子で直射日光を避ける

お宮参りでは、屋外を移動することも多いと思います。この時、夏の強い日差しを直接浴び続けると、身体の熱がうまく発散できなくなったり、大量の発汗で身体の水分や塩分が失われたりして、熱中症が起きやすい状態になります。直射日光を避けるために、移動の際はできるだけ日陰を選ぶ、帽子や日傘などで日光を遮る、といった対策をしましょう。

ポータブル扇風機や冷却グッズで体温調節する

暑さ対策、熱中症対策において、身体の体温調節は重要な要素と言われます。扇子やうちわ、持ち運べる小型の扇風機で身体に風を当てるだけでも、熱が放出されやすくなりますし、特殊な素材で作られたクーリングタオル、電気の力で冷却されるプレートがついたネッククーラーなどを使って身体を冷やすこともできますので、そういったグッズを活用して、体温をうまくコントロールすると良いでしょう。この際、冷却系のグッズは結露で衣装が濡れないように注意なさってください。

通気性の高い衣服を活用する

猛暑の中、屋外にいれば、ほんの数分でもたくさんの汗をかきます。この時、通気性が悪い衣服を着ていると、服と服の間に熱がこもったり、汗が乾かず蒸れたりして、不快感が増します。身につける衣服は、通気性の高い綿や麻などの素材を選び、吸湿・速乾性のある機能性インナーを着用するといった工夫をしましょう。

水分・塩分を適切に補給する

汗をたくさんかくということは、身体の水分が失われるということです。そして、汗と一緒にナトリウム(塩分)をはじめとするミネラルも失われます。これにより、正常な体液量を下回ってしまうと脱水症や熱中症のリスクが高まります。症状の程度が高くなると医療機関での治療が必要となる場合もあるため、ドリンクと一緒に塩分タブレットを食べるなど、水分と塩分を補給するのがおすすめです。この時、喉が渇いてからよりも、渇く前に摂取するのがポイントです。また、水分と塩分の両方が含まれた経口補水液やスポーツドリンクなどを活用しても良いでしょう。

最後に

夏のお宮参りは、暑さが赤ちゃんの負担にならないか心配な面もありますが、きちんと準備や対策を行えば、その不安は軽減できます。万全の備えがあれば、晴れやかな心持ちでお宮参りに臨むことができ、ご家族の良い想い出になることでしょう。ですが、何と言っても赤ちゃんの体調がいちばん。気温が高すぎる場合は、無理をせず延期したり、過ごしやすい気候になってから行っても良いでしょう。

お宮参り家族

丸昌 横浜店では、夏のお宮参りに着用いただける絽の祝い着を豊富に取り揃えております。男の子用、女の子用どちらもご用意がございますので、ぜひ見学、ご試着にお越しください。新生児の赤ちゃんを連れての来店はご負担も多いかと思いますので、すでに赤ちゃんの性別がお分かりの場合は、お誕生前にお越しいただいても構いませんし、24時間いつでも衣装選びができるネットレンタルをご活用いただくことも可能です。なお、レンタル予約をしていただいた後でも、赤ちゃんの急な体調不良や突然の天候の悪化の場合は、無料でご利用日の変更が可能ですのでご安心ください。

記事一覧に戻る

カテゴリー 一覧